大豆田とわ子と三人の元夫 第6話 今回は、まさに一つの幕が終わることをまざまざと描かれている。 幕が閉じるという表現はやや乱暴なのかもしれない。人生の幕が閉じるのはなくなる時であり、人生は何はともあれ続いていく。それは今回の終盤でも描いていた…
本書は近年訳書でも出た、筆者による20世紀の通史である。 通史といえるのは、政治・経済のみならず科学芸術の分野も等しく取り扱っている。本書を読むと、筆者の中でソ連という存在、もっと広く言えば共産主義が20世紀の中で大きな要素を占めていたという…
日本テレビ「コントが始まる」5月15日 自分と同年代の葛藤がテレビで見れるのは貴重だ。今の時代は、ドラマではみんな割と恋愛が多く自分はなかなかついていけない。 だが、このドラマではずーっと自分の人生をどう選ぶかが描かれている。延長もよし、それで…
本書はタイトル通り、幣原喜重郎の生涯、特に外務官僚から外相として活躍した時代を描く。本書を読むと幣原の手法は同時代から見ても古臭いやり方であることがよくわかる。幣原は明治そして大正の諸外国の使節から外交の基礎を学び、自身の外交観を形成した…
本書は王室が生まれた古代エジプトから現代の王室までの外交、対外関係の構築の仕方をエピソードを交えつつ描いている。 まず、本書はエリザベス女王がモロッコやベルギーでの接遇に対して不満をもって、勲章やその後の訪問などに濃淡が出るようになったとい…
本書はその名の通り、ヨーロッパの冷戦の歴史を描いている。ヨーロッパは冷戦の主戦場であり、そのため米ソの二大陣営の意向のまま動いているように理解されることが多かった。しかし近年の研究で西側陣営だけでなく、東側も陣営の国同士やソ連への批判があ…
本書は20世紀の民主主義がどのように解されてきたかをまとめている。民主主義は、議論の的でありどうあるべきかが問われ続けている。 ポピュリズムの台頭の中で民主主義の在り方が問い直され続けていること自体が面白いし、議論されどれかの意見が素晴らしい…
本書は、今のベネズエラの混迷をチャベス政権から考えていく。 ベネズエラは従来は民主主義が機能していて、政権交代が機能するなど軍事政権が台頭した中南米では模範とみなされてきた。しかし従来の政党政治での政治汚職などにより政治不信が高まると、政治…
3月は社会人になってからずっとバタバタしている。 全然本が読めない。けど、年始はどの出版社も力を入れて面白い本を出すものだから、どんどん帳尻が合わなくなっている。 本書は、日本で第二次大戦後、戦後民主主義がどのように扱われ、語られてきたかを当…
年始は目標を作りたがる。今年の目標は、読んだ本の感想を書くことだった。 2月の下旬となり、早速その目標が頓挫しようとしている。 これはいけない。 そう思って、誰にも読まれないブログに今まで読んだ本の感想を書くことにした。 ①空井護『デモクラシー…